繊維製品消費科学
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自己と被服との関係
(第1報) ―身体像ならびに自己像と被服―
神山 進牛田 聡子枡田 庸
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1987 年 28 巻 1 号 p. 25-35

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抄録
この研究の目的は, 身体像ならびに自己像と被服の間の関連性を検討することにあった.その方法として, 306名の女子大学生を対象に, 身体の価値感情, 自己の価値感情, 被服の満足感, 被服の近接感などを内容とする調査を行った.
因子分析法等を用いることで, 身体/自己の価値感情の内容, 身体像/自己像の不安定性の内容, またそれらの間の関連性を知ることができた.また, 身体ならびに自己の価値感情と被服に対する満足度の間に, それぞれ正の関係が読みとれた.さらに, 被服に対する自我関与の高いグループと低いグループとでは, 自己像の不安定度に相違があり, 被服には, 自己像の不安定性を何がしかの割合で補填する働きがあることが示された.
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© 社団法人 日本繊維製品消費科学会
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