繊維製品消費科学
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繊維製品の縫製に関する研究
(第1報) ウレタンフォーム・ラミネート製品の縫製について
北田 総雄南日 明子奥出 博子
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1963 年 4 巻 5 号 p. 94-100

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抄録
比較的新らしい繊維製品である, ポリウレタンフォーム・ラミネート製品の縫製について実験した.試料として, エーテル系フォームとエステル系フォームをメリヤスに接着したもの6種を, 家庭用電動ミシンを用いて, ミシンの縫製条件, すなわち送り金の位置, 押へ金の圧力及び縫糸張力をそれぞれ変化させて縫製を行ない, 可縫性ならびに縫製布の状態と試料の特性との関係を検討した.その主な結果は次のようである.
1.フォーム衣料の縫製にはミシンの送り金の位置の選定は非常に重要で, 送り金を低くすると可縫性は悪く, 押えは強くする方が可縫性はよくなる.
2.フォーム衣料の基布のメリヤスが比較的粗くて, 製品の曲げかたさの小さいものの方が可縫性はよい.
3.送り金の位置を高くすることによって, 針目は均一になるが, この場合押へ金はゆるくした方がよい.
4.縫糸の張力は, 縫い上りの状態には殆んど関係しない.
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© 社団法人 日本繊維製品消費科学会
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