繊維製品消費科学
Online ISSN : 1884-6599
Print ISSN : 0037-2072
ISSN-L : 0037-2072
摂食障害と被服行動の検討
(第2報) ~摂食障害傾向, 流行意識と着装意識との関連について~
箱井 英寿
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 42 巻 11 号 p. 784-792

詳細
抄録

本研究の目的は, 摂食障害傾向と流行採用時期により特徴づけられた学生の流行意識や着装意識との関連を検討することである.179名の女子大学生を対象に, 摂食障害, 流行採用時期, 被服関与度, 痩身願望の原因, 着装意識などを内容とする調査を行った.
主成分分析により, 痩身願望の原因3因子, 感情2因子, 着装意識4因子構造が得られた.摂食障害傾向と流行採用時期により特徴づけられた4群により, それらの因子に差異が認められるかを検討した.その結果, 例えば, 「ファッション重視型摂食障害傾向群」は, 痩せたい原因の一つに服に関する内容をあげていた.彼女たちは, ぴったりした服を着ており, 服を着ることにより体型が変化し, 膨張すると感じていた.そして, 服を着る時には自己意識が高まり, おしゃれを意識していた.また, 「ファッション軽視型摂食障害傾向群」には「被服関与度」が影響していること等が示唆された.

著者関連情報
© 社団法人 日本繊維製品消費科学会
前の記事
feedback
Top