2002 年 43 巻 1 号 p. 50-59
本研究は問題行動が目立つ「17歳」の少年に着目し, 男子高校生を対象に調査を行った.まず, エゴグラムを用いて彼らの性格を分類し, その性格と被服嗜好との関係について分析を試みた.得られた結果は次の通りである.
1) エゴグラムを用い男子高校生の性格は明確に分類され, 各々の被服嗜好の特徴を把握することができた.
2) 男子高校生の多くはAC型, N型のA低位型, M型, 平坦型の4つに分類された.
3) AC型, N型のA低位型, M型, 及び平坦型の性格は服飾に関する意識や選択に現れていた.
4) 抑うつ状態に陥りやすい自我状態であるAC優位型の多くが帽子を着用していたことは注目に値する.