抄録
2002-2003年および2003-2004年の2冬季間に蔵王ロープウェー蔵王地蔵山頂駅付近において着氷を採取し,着氷に含まれる硫酸イオンの硫黄同位体比の測定を行った. その結果,着氷のnssσ34S はおおよそ4~8 ‰ の範囲であり, 自然起源のS042- のほとんどは海塩起源であった. また,北西の季節風が強く吹き込む気象条件下において着氷は生成されており, 長距離輸送されてくる着氷中の硫黄の供給源は中国北部地域等で大気中に排出された化石燃料起源の硫黄化合物である可能性が示唆された.