カーリング・ストーンのカールの度合いは「カール比」によって精確に表現することができる.カール比はカール距離と並進距離の比で定義される.カール比の測定を,実際のカーリング・ストーンおよびカーリング場を用いて実施した.ストーン重心の位置,角度,並進速度,角速度等は,2台のCCDカメラによる連続画像から画像解析技術によって求められた.その結果,カール比が並進速度の減少とともに大きくなること,また角速度が増えると増加することがわかった.氷摩擦係数は,速度の増加とともにおおよそ−0.5 乗で減少したが,角速度の大きな領域でより顕著に減少する傾向を示した.