雪氷
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論文
切土構造の道路における吹きだまりの発達過程と吹雪量の捕捉率
武知 洋太大宮 哲原田 裕介亀田 貴雄西村 敦史
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2026 年 88 巻 1 号 p. 3-25

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抄録

車道上に吹きだまりが比較的発達しやすい法面高さ約2 mと約1.5 mの切土構造の道路を対象とし,吹きだまりの発生状況を観測し,その発達過程や切土構造の道路内で捕捉される吹雪量の割合(捕捉率:CRQ)について解析した.観測は寒地土木研究所石狩吹雪実験場内で実施した.その結果,切土構造の道路内に発生する時間吹きだまり量Dの最大値Dmaxは,高さ7 mまでの吹雪量Q7または高さ10 mの平均風速U10との関係より推定可能であった.また,切土構造の道路内の車道上に発生する時間吹きだまり量Dlaは,その発生1時間前の風上法面上の積雪の雪面勾配islによって異なり,islが24°付近で最も低減することを明らかにした.CRQは,Q7が100 kg m−1 h−1以上において0.002~0.70の範囲での変動が見られ,Q7が大きく道路に対する風向Ud′が90°(垂直)に近いほど低下し,気温T,降雪強度P,1時間前の切土構造の道路上の雪丘の寸法と形状に関する指標(HmaxHaveW1imax) が大きいほど増加することを解明した.これらの結果に基づき,吹雪量の捕捉率CRQを推定するモデル式を提案した.

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