雪氷
Online ISSN : 1883-6267
Print ISSN : 0373-1006
論文
北海道釧路市の春採湖における結氷状況の長期変化と将来予測
牛塚 貴博, 亀田 貴雄, 吉川 泰弘, 佐藤 和敏, 山代 淳一, 野本 和宏, 貞國 利夫, 加藤 ゆき恵
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2026 年 88 巻 4 号 p. 269-281

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抄録

北海道釧路市の春採湖における1985年から2025年までの結氷観測データを用いて過去および将来の結氷状況を調べた.その結果,全面結氷日は41年間の観測で最も早く全面結氷した日(11月26日)から最も遅く全面結氷した日(1月5日)までの平均気温,全面解氷日は3月の平均気温と最も相関が強いことがわかった.これらの関係を用いて結氷観測開始以前の結氷状況を推定した結果,1911年以降の全面結氷日は12.1日/100年の割合で遅く,全面解氷日は9.7日/100年の割合で早く,結氷期間は21.8日/100年の割合で短くなっていることがわかった.その年の全面結氷日の予報として気象庁の1か月予報気温の再予報値を用いると,11月30日時点で春採湖の全面結氷日を±6日の精度で予測できることも示した.全面結氷日および全面解氷日と気温の関係と気候モデルによる気温の将来予測データに基づいた将来予測を実施した結果,2100年に春採湖の結氷期間は最大で約38日間短縮する可能性があることがわかった.

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