低密度 (180kg/m3以下) の乾いた積雪の圧縮粘性係数を野外において測定した.その結果, 粘性係数ηと密度ρの関係は, 従来の指数関数ではなく, べき関数η=Cρn (Cとnは定数) として表示すれば一つの式で表せることが分った.従来の研究者の結果を検討した結果, この式は密度300kg/m3程度以下の積雪にまで適用できるものと考えられた.新しく得た関係式をもとに, 積雪の密度の時間変化を表す式を導いた.この式は毎日の降雪水量が分かれば, 積雪の密度が計算できるというもので, この式を用いて密度の鉛直分布や積雪深の時間変化を計算した, 計算値と観測値とは比較的良い一致を示した.