環境科学会誌
Online ISSN : 1884-5029
Print ISSN : 0915-0048
ISSN-L : 0915-0048
研究資料
横浜市大岡川源流域における森林渓流水質
苗村 晶彦楊 宗興
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 29 巻 4 号 p. 201-205

詳細
抄録

横浜市内を流れる都市河川・大岡川の源流域の森林渓流水において平水時濃度を測定し,対照区として奥秩父の森林渓流水と比較した。結果,大岡川の渓流水中のCl濃度は平均366 µMとなり奥秩父と比較して14倍,NO3濃度は平均104 µM(同様に3.1倍)となり,大岡川源流は,特に大気沈着からの影響を大きく受け,主に海塩の影響と人為的な影響が強く示唆された。NO3は森林の窒素飽和の観点から,SO42-は土壌の影響も大きく,これらの渓流水中の陰イオン濃度には注視すべきである。

著者関連情報
© 2016 社団法人 環境科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top