環境科学会誌
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ミドリムシに対する強磁場の影響
谷本 能文泉 俊輔古田 耕一鈴木 友恵藤原 好恒平田 敏文山田 外史伊藤 喜久男
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2000 年 13 巻 1 号 p. 61-67

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抄録
 ミドリムシに対する強磁場の影響について研究した。生きているミドリムシは,水平方向の勾配強磁場(380T2m-1)中では,高磁場方向に移動する(正の走磁性)。一方,EDTAで殺したミドリムシは,低磁場側に集まった。8Tの均一磁場では走磁性は見られなかった。強磁場中のミドリムシの顕微鏡観察の結果,ミドリムシは磁場とほぼ垂直方向に配向して泳ぎ,また殺したミドリムシも磁場配向していた。ミドリムシの正の走磁性は,ミドリムシの磁場配向とミドリムシにかかる不均一な磁気力の2つを考慮することにより説明された。
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