環境科学会誌
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横浜平潟湾における遮水壁撤去による塩分,底質環境と底生生物相の変化
越川 義功大槻 晃萩原 清司柵瀬 信夫
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2000 年 13 巻 3 号 p. 357-367

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抄録
 横浜市南部の平潟湾において行われた水路の遮水壁撤去が環境や生物相に及ぼす影響について調査を行った。遮水壁撤去により湾奥,水路で塩分の上昇,底質の酸化還元電位の上昇などが確認された。また,底生生物相は定在性の多毛類優占からアサリなど二枚貝優占に変化した。遮水壁の撤去は海水流況の変化と底質の好気化をもたらし,浮遊幼生の供給や二枚貝の分布制限要因である酸化還元電位の改善によって二枚貝類が増加したと考えられる。
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