本稿では,岡山大学環境理工学部とその関連する大学院の設立と変遷を整理することにより,環境や環境科学への取り組み事例の説明を試みた。第1期生の卒業とともに大学院教育への道が開かれ,2005年度には環境学研究科が誕生した。 また,学部の創設時以来,環境に関するさまざまなテーマの講演を聴講する研修会を定期的に実施し続けているほか,JABEE審査に応える一定水準の教育プログラムを整備している。今後は,学部から大学院までの一貫教育を視野に入れて,岡山大学の特色を生かしつつ,環境科学の体系化に向けて一層,努力する必要がある。