環境科学会誌
Online ISSN : 1884-5029
Print ISSN : 0915-0048
ISSN-L : 0915-0048
筑波大学大学院修士課程「環境科学研究科」と自然環境野外実習
安仁屋 政武
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 21 巻 3 号 p. 215-221

詳細
抄録
 筑波大学大学院修士課程環境科学研究科は1977年に国立大学の環境科学関連の独立大学院として北海道大学と共に初めて設置された。当時としては非常にユニークな理念と教育目標を掲げ,60~102人の入学定員にも関わらず一専攻を貫いて,幅広い環境教育を行なってきた。この間,独自の博士課程の設置を熱望したが叶わなかった。筑波大学では1990年代後半の5年一貫制博士課程の大学院組織改編により,別に「生命環境科学研究科」が設置された。これにより独自の博士課程設置の望みは断たれたので,組織を博士前期課程と後期課程に再編し,生命環境科学研究科の一員となることで組織の充実を計る努力を行なった。その結果,2007年3月に博士前期課程「環境科学専攻」,博士後期課程「持続環境学専攻」に再編されて生命環境科学研究科に統合された。これに伴い修士課程「環境科学研究科」は2008年3月に31年間にわたるユニークな環境教育の歴史を閉じた。ここでは,ユニークな環境教育を支えた野外実習の一つである,自然環境野外実習についてやや詳しく紹介し,その教育効果等について論じた。
著者関連情報
© 環境科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top