環境科学会誌
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重金属耐1生菌Penicillium ochro-chloron ATCC36741から分離された多糖の同定
深見 元弘名川 誠秋山 幸雄吉村 悦郎大久保 明山崎 素直戸田 昭三
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1994 年 7 巻 1 号 p. 59-61

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抄録
 培地中の銅濃度によって生産量に影響を受ける高分子化合物が,重金属耐性菌Penicil lium ochro-chloron ATCC36741の過塩素酸抽出物中に見出された。カラムクロマトグラフィーと超遠心分析の結果,分子量は2,000,000以上と推定された。GLCの結果は,この物質がグルコースのみからなる多糖であることを示していた。13C-NMRとGLC-MSの結果は,この物質がα 〔1→4〕結合とα 〔1→6〕結合を13:1の割合で含むことを示していた。以上のことから,この高分子化合物はα 〔1→4〕結合を主鎖とし,α 〔1→6〕結合を側鎖とする分子量2,000,000以上の多糖であることが分かった。
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