日本顎口腔機能学会雑誌
Online ISSN : 1883-986X
Print ISSN : 1340-9085
ISSN-L : 1340-9085
特別講演
認知脳機能の計測解析と認知症の早期診断
呉 景龍楊 家家
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 21 巻 1 号 p. 1-7

詳細
抄録

高齢化社会が進むにつれて,認知症患者の増加が問題となっている.そこで,近年ポジトロン断層法(PET),磁気共鳴画像(MRI)などの脳画像検査による認知症の診断方法が注目されている.しかしながら,PETまたはMRI脳画像で異常を発見できるのは認知症の中後期になり,認知症の早期発見は重要な研究課題になっている.最近の研究報告により,認知症患者と診断される前の数年前の時点でも加齢に伴う知能低下と違った低下傾向を確認でき,認知脳機能の計測解析によって認知症の早期診断は可能であると示唆されている.本総説は,認知脳機能の計測解析の基礎研究を紹介しながら,実際の認知症患者を用いた臨床研究をレビューする.

著者関連情報
© 2014 日本顎口腔機能学会
次の記事
feedback
Top