現代の社会病理
Online ISSN : 2436-2174
Print ISSN : 1342-470X
特集
「合法化された犯罪」としてのIRカジノ
-大阪の場合-
井上 眞理子
著者情報
キーワード: IR カジノ, 規制, 住民運動
ジャーナル フリー

2024 年 39 巻 p. 37-55

詳細
抄録

本稿ではIRカジノの違法性阻却に伴う8つの考慮要素を基盤としたIRカジノに対する国・地方自治体等の「上からの規制」について概観する。その上で、規制のタテマエと実態との乖離について見ていくことにしたい。さらに考慮要素の第8番目「副次的弊害の防止」に注目し、「副次的弊害」を単にギャンブルが引き起こす副次的犯罪等を指すのではなく「IR株式会社の事業活動から発生し、第3者(地域住民を含む)または社会が受け、事業者の生産費の一部に組み込ませることが困難な有害な結果あるいは損失」すなわち「社会的費用」の観点からとらえる。

このIRカジノがもたらす社会的損失に対する異議申し立てとして「制度的」、「非制度的」の両面から「住民運動」を捉える。

以上をまとめれば、国・地方自治体の「上からの規制」と、住民運動による「下からの働きかけ」という構図で、大阪におけるIRカジノという社会現象を見ていくことにしたい。

著者関連情報
© 日本社会病理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top