抄録
旋回気流型ディフューザから吐き出される旋回噴流の拡散特性を明らかにすることを目的として,熱線流速計を用いた計測システムにより気流場の測定を行った.その結果,噴流の軸方向速度分布の速度欠損の有無により,強旋回域,遷移域および旋回成分の影響を無視し得る非旋回域の3領域に分類され,非旋回域では速度分布は相似となった.誘引比μ=0の場合にはほぼ全域が強旋回域となり,噴流の展開角αは一定であった.μ≠0の場合には,強旋回域から非旋回域への移行に伴いαが変化するケースが見られた.この傾向は,本実験に使用したディフューザに特有な傾向と考えられ,μの値によって微妙に変化した.