抄録
新たな住宅地開発は,大都市周辺部の丘陵地を造成して行われることが多い.自然の樹林を人工的に改変して住宅地を建設すると,改変した区域内および周辺の水の流れが変化することが予想される.また,住宅地に居住する人々の各種の生活行為により,新たな水使用を発生する.本研究は,東京西部の丘陵地を対象として,既存の開発事例の調査に基づいて作成した各種の住宅地の計画案を想定し,各計画案ごとに屋内・屋外の水使用量,地表流出量,地下浸透量などを算定し,開発による水収支の変化を予測して住宅地計画の基礎資料を作成しようとするものである.