空気調和・衛生工学会 論文集
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書類の吸放湿特性を考慮した室内温湿度の計算手法の開発
宿谷 昌則片岡 栄久油谷 康史岩崎 安孝
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1992 年 17 巻 48 号 p. 73-82

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抄録

事務室内の書類の熱湿気特性を考慮した室内温湿度の計算手法を開発するために,断湿された実験箱の中に書類を模擬するためのコピー用紙を設置して,その熱湿気特性が箱内空気の温湿度に与える影響について実験を行った.箱内空気温湿度の計算方法として,書類の熱湿気容量を箱内空気の熱湿気容量に加算する方法と書類を仮想一次元熱湿気伝導壁体に置換する方法の二通りを採り上げ,検討した.その結果,書類を仮想一次元熱湿気伝導壁体に置換して,吸湿率κ,放湿率νには雰囲気の温湿度範囲に応じた値を,また湿気伝導率には書類の裁断面および表面の面積で荷重平均した値を用いて,書類の熱湿気伝導を計算すればよいことがわかった.

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© 1992 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
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