空気調和・衛生工学会 論文集
Online ISSN : 2424-0486
Print ISSN : 0385-275X
ISSN-L : 0385-275X
帯水層の蓄熱効果に関する長期測定とその考察
落藤 澄池永 義啓中村 真人小端 武治長野 克則
著者情報
キーワード: 帯水層, 蓄熱, 長期測定
ジャーナル フリー

1992 年 17 巻 50 号 p. 53-61

詳細
抄録

帯水層による蓄熱は長期的蓄熱を考えるうえで重要な役割を担っている.本研究は帯水層の蓄熱および熱利用率を長期的に測定してその効果を明らかにし,併せて帯水層井戸と観測井戸を通じて帯水層の熱挙動と蓄熱過程を調べたものである.本帯水層は温熱利用を目的としたものであり,7年以上の運転実績をもっている.測定結果によると1989年冬期5箇月間のくみ上げ量は5800m^3,くみ上げ熱量は172Gcalであり,注入熱量に対する熱利用率は約53%である.また,注入平均温度は46.1℃であり,くみ上げ温度は43.1℃から36.7℃までと温度降下が少ない.長期蓄熱効果が現れているものと思われる.

著者関連情報
© 1992 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top