空気調和・衛生工学会 論文集
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空調用ダクト内付着粒子状物質の挙動と制御に関する研究
劉 瑜三浦 邦夫入江 建久池田 耕一
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2002 年 27 巻 86 号 p. 97-105

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抄録

本研究は,都内にあるオフィスビルを対象にダクト清掃を行う前後の真菌を含めた付着粒子状物質汚染の実態,ダクト清掃の効果を明らかにするとともに,付着粒子量の予測方法を提案するものである.以下に本研究より得られた主な知見を示す.(1)ダクト内付着粒子量は時間がたつにつれ指数関数的に多くなる.1gの付着粒子中に約42000個の真菌が存在する.ダクト清掃によって,付着粒子と同時に真菌も除去される.(2)給気,還気ダクト内付着粒子の粒度分布はいずれも対数正規分布に従う.(3)付着粒子の面積率を指標として用いた付着粒子量の予測は可能であり,その予測結果と実測値はほぼ一致することが確認できた.

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© 2002 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
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