抄録
男女内衣各6種,女子服13種および男子服25種の衣服の熱抵抗について検討した.気温20℃,相対湿度65%,気流0.3m/sの環境下で,サーマルマネキンを用いて測定した.衣服重量と加重平均クロ値との間に直線的関係が見出され,男子服と女子服との間で衣服の熱抵抗に差があることが見出された.生体の各部位に対応して衣服の部位別クロ値が示され,平均クロ値が同一であっても部位別には異なっていることが認められた.また気温20℃および25℃で快適と予想される衣服が例示され,これらの衣服を着た生体からの放熱量は30〜50kcal/m^2・hと推定された.