空気調和・衛生工学会 論文集
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実測およびCFD解析による個別冷房システムの熱交換特性とCOP関係分析
元 アンナ吉田 聡佐土原 聡洪 元和
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2005 年 30 巻 96 号 p. 41-49

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抄録

ビルマルチ式個別空調システムの熱交換特性とCOPの関係を明らかにするため、まず実測を通じて実際のCOPやデータを収集する。実測で測りにくい部分はCFD解析を行い、ショートサーキット現象が起っている特徴を把握する。室内機の吹出し角度を30°45°60°に設定してシミュレーションを行い、運転方法および吹出し空気の室内冷却効果によるCOPの変化の様子を調べた。実測の結果、外気温度32℃で湿度68%、室内設定温度27℃の場合、COPは3.14であった。シミュレーションの結果、天井からの吹出し角度の変化による経時別吸込み率は、最初は60°45°30°の順、最後20秒までは45°30°60°の順である。吹出し角度45°のCOPを基準として30°60°のCOPを求めると3.14以下になり、ショートサーキット現象の面では45°の設定が一番有利である。

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© 2005 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
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