空調用熱源機として用いられる吸収冷温水機の遠隔監視システムとして,代表的な性能劣化要因である冷却水チューブ汚れの診断方法を開発した。本診断方法は,非定常データからサイクルの到達温度を推定することにより,冷温水機が起動・停止を繰り返す中間期においても診断を可能とするものである。また本開発では,起動,停止条件を模擬可能な吸収冷凍サイクルの動特性シミュレータを開発し,これを駆使することによって,チューブ汚れの影響の定量的な把握とともに,型式や容量の異なる様々な機種の診断が可能となった。本診断方法は遠隔監視システムに接続された全国約4,500台の吸収冷温水機に適用されている。