2020 年 45 巻 284 号 p. 1-9
本研究では,不燃性の膜天井内に天井カセット型パッケージエアコン(以下PAC)を配置し、膜面からの放射効果を期待した空調方式を提案し,その有用性を検証することを目的としている。本報では,冷房時の実大実験を行った結果、室内の垂直温度分布が良好であることが分かった。一方で、膜を介しても発熱負荷に見合った空調能力があること、実験時間平均(12時間平均)でのCOPが5から6程度であることを示した。また、膜天井内と膜下室内の循環ファンを運転させることで、膜天井内の冷気により空調能力が上がることを示した。