私たちは日頃,不快な熱環境をできるだけ避けられるよう環境を調整する行動を選択しながら生活をしている。本研究では室内の相対湿度の違いで人の快・不快に与える影響を調べるために人工気候室内で被験者実験を行い,被験者の想像温度・寒暑感・適温感・快適感についての観点から分析を行った。本実験の条件は室内空気温度を22°Cで一定として,相対湿度を30,40,50,60,70%の5条件のいずれかに制御し,温熱感覚に関する申告調査を行った。収集されたサンプル数は1216 個である。 本研究で行われたデータを分析した結果,想像温度は平均値21.4°Cを中心として±3.2°Cの幅があり,22℃一定制御環境下であっても様々な温度を想像していた。