CO2削減の緊急性が一層増し、エネルギー消費比率の大きい既設施設に適用しやすい新たな省エネルギー手法が強く求められている。省エネルギー手法として広く採用される変流量制御は回転数下限の低減傾向により更に高効率となる可能性が高まっているが各所への流量を保証しにくいことから供給差圧は適切に低減されず制御の省エネルギー余地を大きく残している例が多い。本報は簡易に変流量制御の効率を向上させることを目的とし、空調機器類が差圧を必要としていない状態、条件の確認により差圧設定を低減する数種の方法を検討して効果を報告するものである。冷水について検討を行い推定末端差圧制御の冷水二次ポンプ動力を55%削減、WTF350以上となった実測結果を報告すると共に更に簡易に既設に適用しやすい外気状態等で空調機の差圧低減を適用できる条件を確認する手法や課題について報告する。