空気調和・衛生工学会 論文集
Online ISSN : 2424-0486
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技術論文
蓄熱体としての空洞コンクリートブロックの有効性に関する実験的検証
第1報−暖房時の蓄放熱効果について
崔 軍
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2022 年 47 巻 305 号 p. 55-62

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抄録

本研究では,24 時間全館空調システムのランニングコストの削減を目的に,建築用空洞コンクリートブロックを蓄熱体として使用する場合の有効性を確認するため,ベタ基礎の下に約 360 個のブロックを設置された戸建住宅について長期実測を行った。本報では暖房時の蓄放熱性能を考察し以下の知見を得た。1)室外機が自動停止してもブロックの放熱のみで一日のうち約7 時間~17 時間の暖房ができることがわかり,ブロックを蓄熱体として利用した場合の有効性が確認された。2)一日の蓄熱量が約141MJ で,蓄熱率が約 60%である。3)一日の放熱量が約 18MJ で,放熱率が約 13.6%である。4)暖房消費電力が平均で約0.47kW である。

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© 2022, The Society of Heating, Air-Conditioning and Sanitary Engineers of Japan
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