2024 年 49 巻 330 号 p. 29-34
家庭用ヒートポンプ給湯機は一過式加熱方式の密閉型貯湯タンクを採用し,給水から出湯にいたる水回路全体が加圧状態にあるため,細菌類がタンクへ侵入するのは水道水経由を除けば極めて難しい。また,同給湯機の出湯温度下限値は,レジオネラ症予防の観点から,厚生労働省の技術指針をもとに65℃と規定されているが,実機でのレジオネラ属菌の挙動の報告例は見られない。そこで本研究では実機を用いて,初期レジオネラ菌数を約104CFU/mL、初期残留塩素濃度を0.1mg/L、出湯温度をパラメータとした実験を行い,タンク(水圧0.18MPaG)内のレジオネラ属菌は残留塩素によって,沸き上げ運転開始前に定量下限値(102CFU/mL)未満に低下することを明らかにした。