一様流を用いた換気に関する研究 : 第2報-"押出し部・希釈部並列換気モデル"とポテンシャル流線による換気性能予測の限界

抄録

排気口の位置を変化させたモデル室を用いて,前報で述べた"押出し部・希釈部並列換気モデル"の適用性を検討するとともに,室内空気流れをポテンシャル流れとして取り扱った場合の,室内換気性能予測の限界について調べた.その結果,室内流れを層流として取り扱った場合に得られる流れの流域面積の偏差を基にした換気性能の予測結果は,実験値に近いものであった.また,流れの分割数の増加に伴う最大流域面積の偏差の増加割合の大きい室,すなわち希釈換気部分割合の大きい室については,ポテンシャル流線を用いても,ある程度換気性能の予測が可能であることも明らかになった.