1983 年 8 巻 22 号 p. 25-39
太陽熱給湯システムに関する一部の実験結果を基に,集熱配管系の熱損失について,保温性能・集熱ポンプ流量からの検討を加えた.さらに,各種ポンプ流量・熱交換器移動単位数・給湯負荷パターンといった諸因子が,システム効率に対してどのような因果関係をもつものかを考察し,併せてシミュレーションによる比較・検討を試みた.その結果,システム効率の向上において効果的なこととして,集熱配管系は小管径で設計すること,蓄熱槽の温度成層状態を破壊しないこと,給湯負荷パターンは集熱量のパターンと近似させること,などが結論付けられた.