1984 年 9 巻 26 号 p. 29-38
従来のSIMPLE手法に改良を加え,計算の安定性・経済性の面で優れた計算手法(反復SIMPLE手法)を提案した.長方形開水路の水表面中央に設置された放水口から温排水が主流と平行に放出される場合を例にとって,反復SIMPLE手法と従来のSIMPLE手法とを比較したところ,計算の安定性・経済性において,反復SIMPLE手法のほうが優れていることが確認された.また一定数の与え方によって,中心差分・風上差分および両者を組み合わせた差分のいずれか一つを任意に選択できる便利な差分スキームも示した.