主催: 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
年間の空調熱負荷を考察すると,空調システムの運転は,部分負荷に対応する時間が多い。蓄熱空調システムにおける部分負荷運転時の問題として,①放熱終了時において,蓄熱量が使いきれないで残っている,②冷温水の往還温度差が十分にとれず,理想的な温度成層が形成できないなどが挙げられる。これらの問題に対応するため,躯体利用蓄熱槽での負荷予測制御を前提とした分割型蓄熱空調システムを考案した。本報では,実現に向けた問題点を整理し,シミュレーションにより確認した効果について報告する。