東京文化会館空調設備改修工事の室内環境とエネルギーの改善　（第一報）設計主旨と室内環境の改善結果

抄録

1961年に開館した東京文化会館の設計は前川國男であり、その後の改修設計は前川建築設計事務所が行ってきた。今回の大規模改修工事での空調の室内環境改善と省エネルギー効果を報告する。ホールでの空間内温度差の縮小、夏期・中間期の湿度制御導入、気流分布の均一化、空調騒音の低減を行い鑑賞者・演奏者の快適性が増した。熱源設備はベストミックス方式を採用した。本報その1では設計主旨と室内環境の改善に関して述べ、その2ではエネルギー改善を述べる。