地球温暖化対策として日本では、二酸化炭素をはじめとした「温室効果ガス」の排出量を削減し、2050年には国内の排出量を実質ゼロにする、いわゆる「脱炭素社会の実現」を目指している。中国も「CO2排出について2030年までにピークに達し、2060年までのカーボンニュートラル実現を目指して努力する」と宣言している。建築分野で脱炭素を目指す場合、エネルギー需要の大きい寒冷地の建物における対策は重要である。本報では、中国ハルビンを対象に、住環境とエネルギー消費の現状を把握した上で、CO2削減対策の検討を行う。