健康リスクの予防・健康増進を目指した住宅用空調設備の開発　（第15報）室温上昇速度の違いが生理反応・心理申告に及ぼす影響に関する被験者実験

抄録

家庭用エアコンによる温度制御にゆらぎをつけることにより、人体の生理調整機構へ刺激を与え、かつ心理的には不快とならない領域があると考えられる。これにより、中長期的な温熱生理調整機能の低下を防ぎ、複数の居住者の快適性を同時に確保できると考える。本稿では既報をうけて、夏期に温度中性域から室温を上昇させる速度を２通り設定し、生理調整及び心理申告の変化を15名の被験者実験により検討した。