2009 年 52 巻 5 号 p. 419-425
微小領域における試片の変位測定が可能であるレーザースペックル干渉法に着目し,本法および体積重合収縮率測定法を用いることによって,光重合型レジンの重合硬化の過程における重合挙動について検討した.その結果,供試した光重合型コンポジットレジンの体積重合収縮率は,照射終了後および照射開始から180秒経過した時点においても,フィラー含有量が少ないSP-1はSP-2およびSP-3と比較し有意に大きい値を示した.また,体積重合収縮率は光強度の影響を受け,600mW/cm2の照射条件では100mW/cm2と比較して大きかった.また,スペックルパターンの相関の変化は,供試したいずれの製品においても,光照射開始とともに急激に低下して再び上昇したが,供試した材料間では違いが認められなかった.