色材協会誌
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総説
天然無機材料を利用した微生物制御
澤井 淳
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2021 年 94 巻 12 号 p. 330-335

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抄録

酸化カルシウム(CaO)および酸化マグネシウム(MgO)をその中心成分とする天然無機系抗菌材料について概説した。貝殻,卵殻,ドロマイトは主成分として炭酸カルシウム(CaCO3)および炭酸マグネシウム(MgCO3)をもち,加熱処理によりCaOおよびMgOとなる。このCaOおよびMgOが抗菌活性を発揮する。これらの天然無機材料は,細菌,耐熱性芽胞,真菌,ウイルス,さらにバイオフィルム状態の細菌などにも有効であり,幅広い抗微生物スペクトルを有することが特徴である。

図7 Fullsize Image
環境の循環に適応した微生物制御技術
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© 2021 一般社団法人 色材協会
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