2021 年 94 巻 8 号 p. 231-233
無機元素は顔料・インクをはじめさまざまな材料に広く用いられている。添加量の制御あるいは不純物元素の分析は製品開発や品質管理のために重要である。現在,微量元素の分析は酸・アルカリによる分解・溶液化後に原子吸光分析法,誘導結合プラズマ発光分光法,誘導結合プラズマ質量分析法にて分析する手法が用いられている。本稿では近年注目されている固体・液体試料中の無機元素を簡便に分析可能なレーザーアブレーション-誘導結合プラズマ質量分析法による分析原理・応用例を紹介する。