抄録
自動車補修塗装に使用されているポリエステルパテの付着に及ぼす金属の表面処理条件の影響について検討した。
その結果は次のようである。
(1) 軟鋼製丸棒試験片の表面を耐水研摩紙で研削, 脱脂処理したときのポリエステルパテの付着強さは, 400番耐水研摩紙で処理したときが最も大きな値になり, 600番耐水研摩紙による処理はこれとほぼ同等であり, 150番耐水研摩紙で処理すると付着強さは低下する。
(2) 試験片表面を600番耐水研摩紙で研削, 脱脂後, リン酸系皮膜処理すると, ポリエステルパテの付着強さは増加する。しかしリン酸系皮膜処理後, さらにウォッシュプラィマーまたはラッカープライマーを塗装してパテ付けすると, ポリエステルパテの付着強さは低下する。
