色材協会誌
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ビスラクトン型フルオラン誘導体の合成と性質
三井 秀雄長尾 幸徳阿部 芳首御園生 尭久
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1995 年 68 巻 7 号 p. 396-403

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抄録

ベンゾイル安息香酸類とフルオラン類とを無水酢酸で縮合させることにより, 相当するビスラクトン型フルオランのアセトキシ誘導体を合成し, これを加水分解してヒドロキシ誘導体を合成した。さらに, ヒドロキシ誘導体を, ヘキサメチルジシラザンおよび塩化ベンゾイルと反応させることにより, 相当するトリメチルシロキシおよびベンゾイルオキシ誘導体を合成した。これらビスラクトン型フルオラン類は, 酸および塩基の両性で発色し, それぞれ塩酸および水酸化ナトリウム水溶液中の可視吸収スペクトルを測定した。塩酸中では, ビスラクトン化合物は相当する出発物質のフルオラン化合物とほぼ同じλmaxを示したが, 水酸化ナトリウム水溶液中では, 異なるλmaxを示した。また, 可視吸収スペクトルの結果からその発色機構についても検討した

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