2017 年 34 巻 3 号 p. 274-
抗myelin-oligodendrocyte glycoprotein(MOG)抗体陽性視神経炎は,近年新しい視神経障害のパターンとして定着してきた.抗MOG抗体陽性視神経炎は,通常,細胞を用いたcell-based assayで測定される.抗MOG抗体陽性例ではステロイド治療によく反応し,視力予後は良いが,有意に視野障害を残す.さらに抗MOG抗体陽性例では,陰性例と比較して再発率が高い.これらのことより,抗MOG抗体陽性例では,視神経炎において良好な視力予後,視野障害,易再発性といった特徴的な所見を有し,抗MOG抗体検査は今後の診断治療に役立つものと思われる.