心臓
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臨床研究
ペースメーカ, 植込み型除細動器から心室再同期療法へのアップグレードに伴う手術手技上の問題点の検討
川村 比呂志山地 博介村上 充日名 一誠喜多 利正津島 義正
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2009 年 41 巻 5 号 p. 521-526

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抄録
当院では心室再同期療法へのアップグレード手術を18例経験した. 18例のうち以前植え込まれていたペースメーカもしくは植込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator; ICD) 本体側の鎖骨下静脈が閉塞していたものが3例, 狭窄していたものが3例, そのうち狭窄のために冠静脈洞用シースの操作が困難であったものが1例あった. 鎖骨下静脈の閉塞があっても両室ペースメーカへのアップグレードの場合, 反対側への植え込みで対処可能であるが, その場合皮下トンネルを用いたリード延長を考慮する. また右側ペーシング機能付きICDへのアップグレード症例では除細動閾値の点でやや不利となる. 症例を呈示しそれぞれの手技上の問題点を検討する.
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© 2009 公益財団法人 日本心臓財団
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