心臓
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第27回 心臓性急死研究会
慢性腎臓病患者における高カリウム血症, 症候性徐脈とレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系阻害薬の関係に関する検討
岡部 浩祐百名 洋平菊池 幹鬼塚 健香月 俊輔川村 奈津美宮田 健二折口 秀樹毛利 正博山本 英雄吉村 仁野間 充多治見 司
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2015 年 47 巻 SUPPL.1 号 p. S1_137-S1_142

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抄録

 慢性心不全治療, 高血圧治療において, レニン・アンジオテンシン系阻害薬 (RA系阻害薬) は, その心・血管イベント抑制効果から, 広く使用されている. 特に蛋白尿を認める慢性腎不全における降圧療法としては第一選択となっている. しかし, RA系阻害薬の有害事象として血清Cr, K上昇, があり, 特に腎機能低下例では厳密なモニタリングが必要である. 当院で2012年7月から2014年7月にかけて, 高K血症による症候性徐脈を発症した症例を退院サマリーより抽出した. 症候性徐脈に対し治療介入が必要であった症例は21人であり, そのうち13人がRA系阻害薬を内服中であった. 21人のうち11人が一時ペーシングを必要とし, そのうち5人がRA系阻害薬を内服していた. RA系阻害薬を内服していた13人の, 人工透析患者を除いた入院時の平均Crは2.94mg/dLであり, 治療介入後の平均Crは1.99mg/dLまで改善を認めている. この結果から腎不全患者におけるRA系阻害薬の導入は慎重に適応を検討すべきである.

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© 2015 公益財団法人 日本心臓財団
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