心臓
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[症例]
術後肺転移巣が左房内進展をきたした後腹膜脂肪肉腫の1例
加納 将嗣原田 顕治寺田 菜穂山本 浩史藤永 裕之一宮 千代佐竹 宣法広瀬 敏幸加納 正志
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2016 年 48 巻 7 号 p. 782-786

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抄録

 症例は63歳, 女性. 61歳時に後腹膜腫瘍に対し後腹膜腫瘍摘出術および右腎合併切除が施行された. 病理組織学的に脱分化型脂肪肉腫と診断された. 以後, 外来で経過観察されていた. その後局所再発は認めなかったが, 術16カ月後のCT検査で多発肺転移を認めた. 腫瘍の一部は心房へ浸潤し左房内腫瘤を形成していた. 右肺下葉切除および左房部分切除による腫瘍摘除術を行ったが, 術7カ月後に死亡した. 肺転移巣が左房内進展をきたした稀な後腹膜脂肪肉腫の1例を経験したので報告する.

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© 2016 公益財団法人 日本心臓財団
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