心臓
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[臨床研究]
心臓植込み型デバイス手術における新しい皮膚消毒剤オラネキシジンの有用性
宮野 雄太中井 真尚川口 信司小圷 徹内山 大輔山田 宗明後藤 新之介寺井 恭彦野村 亮太三岡 博山崎 文郎
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2021 年 53 巻 11 号 p. 1177-1182

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抄録

 目的:本邦で開発され,2015年に発売された皮膚消毒薬オラネキシジンは,一体型アプリケータ1本で心臓植込み型デバイス(以下,CIED)手術の皮膚消毒が完了できて簡便である.オラネキシジンのCIED手術における手術部位感染症(以下,SSI)の予防効果について,従来のポビドンヨード法と後方視的に比較,検討した.

 方法:2013年1月から2020年3月までに当院で施行したCIED手術1580例を対象とした.オラネキシジンを導入した2016年10月以降をO群,以前をP群と定義した.SSIの発生につき,2群間の比較検討を行った.

 結果:症例はO群:750例,P群:830例であった.患者背景としてO群に高齢(p=0.01),肥満(p=0.01),初回移植手術(p=0.007)が多かった.SSIの発生率はO群:0.8%,P群:1.1%で,有意差はなかった.電池やリードの交換手術については,O群が有意に少なかった(p=0.02).

 結論:CIED手術の皮膚消毒におけるオラネキシジンは,ポビドンヨードと比較してSSIの予防効果が同等であるうえ,使用方法が簡便であり有用である.

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© 2021 公益財団法人 日本心臓財団
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