抄録
日本心臓財団の基金を得て行われた今回の共同研究は,201Tl心筋イメージングの心筋梗塞診断に対するクリニカルエフィカシイを客観的解析に基づいて再評価することを目的としている.対象は13施設より収集した343症例で,4名の循環器専門医の臨床総合診断に基づくうちわけは,心筋梗塞群152例,非心筋梗塞群157例,判定不能群34例であった.心筋イメージの読影は13名の核医学医が臨床情報有および無の2回に分けて同一場所で行い,梗塞の有無・部位等の読影結果を所定のワークシートに記入した.これらのデータをコンピュータに入力して統計的解析を行った結果を第1報として報告する.臨床情報無の有病正診率, 無病正診率, 総合正診率は各々68.0%,86.3%,78.0%であり,臨床情報有では各々82.3%,91.5%,87.4%と向上した.ROC解析の結果も臨床情報有で向ヒし,さらに読影医による個人差は少なく,画質が読影に与える影響が大きいことが判明した.