心臓
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HEART's Original [症例] 心室中隔方向に拡大し完全房室ブロックと心筋虚血を呈したバルサルバ洞動脈瘤の1例
佐藤 亜紀原口 嘉枝木島 基森平 雅彦吉江 浩光片岡 亮大川 洋平
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2006 年 38 巻 6 号 p. 623-628

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抄録

症例は44歳,女性.2003年4月14日に失神で救急搬送され,完全房室ブロックの診断にて永久ペースメーカー手術を施行したが,その後のペースメーカー作動の異常などから心室中隔に拡大・破裂したバルサルバ洞動脈瘤が発見された.冠動脈に異常はなかったが,核医学検査的には下壁の灌流異常と心筋代謝障害が認められ,いずれも外科治療(パッチによる瘤の閉鎖と大動脈弁置換)にて改善した.
バルサルバ洞動脈瘤は稀な疾患であり,なかでも心室中隔に拡大する症例は数少ない,今回,われわれは特殊な臨床経過をたどった興昧ある症例を経験したので報告する.

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