2008 年 40 巻 Supplement1 号 p. 25-27
近年,医薬品の開発において心臓安全性の評価が重要視されている.2005年のICH(日米欧三極医薬品規制調和国際会議)においてQT/QTc延長に関する臨床評価ガイドラインが日米欧で合意され,欧米では既に規制化された.国内においてはまだ規制化されてはいないものの,国内臨床試験においてその対応が既に始まっている.QT/QTc間隔の延長をいつ,どのように解析し評価すれば患者のリスク低減につながるか,最終的には医療の現場において投与を受ける患者への安全性を担保するために,開発段階において適切な使用方法を十分に検討することが求められている.
心臓安全性評価について,臨床評価ガイドラインの考え方およびその試験の実際について述べる.